Archive for 11月 3rd, 2008

続・近藤勇の写真について (その三)

一方、『近藤勇が両腕を下ろしているポーズの写真』、特に福井市郷土歴史博物館所
蔵の写真で「近藤勇 新撰組」と写真裏に墨書きがある写真は、福井の松平春嶽公の
写真アルバムにあり、オリジナルの写真である可能性が極めて高い。
僕はこの写真は松平春嶽公が近藤勇自身から直接貰った写真のような気がする。
この写真はこれ以外に一般に頒布されたり、複写された形跡が見えないからである。
ただ唯一、永見徳太郎編纂「珍しい寫真」(昭和七年、粹古堂)掲載されている写真
があるが、これは現在、現物の写真が行方不明のため確認のしようもない。
この二枚の近藤勇の写真を比較して見ると、永見徳太郎編纂「珍しい寫真」に掲載さ
れている写真はよく写っているが(汚れがなくクリア)、また、福井市郷土歴史博物
館所蔵の写真の方が、永見徳太郎編纂「珍しい寫真」に掲載されている写真より写っ
ている範囲が若干多い。(広い)
このことから福井市郷土歴史博物館所蔵の近藤勇の写真は極めて原板に近い写真とい
うことになる。
その一方、残念ながら永見徳太郎は没落、自殺してしまったため、こちらの近藤勇の
写真は所在不明というのが現状だ。
という訳で、近藤勇の写真についてはまだまだ研究の余地はあるのだが、先人の研究
成果を踏まえつつ、自分でもう一度一つ一つ確認してゆくという地道な作業が大切だ
と僕は考えている。
そして、同じことは土方歳三の写真についてもいえるのである。