Archive for 3 月 18th, 2008

東京浅草 浅草寺鐘楼

大判手彩色古写真 東京 浅草 浅草寺鐘楼 明治期

この前は上野の時の鐘を紹介したので、今度の古写真は「浅草寺鐘楼」、浅草の時の
鐘の写真です。
幸いなことにこの「浅草寺鐘楼」も今でも同じ場所で見ることができる。
ただし今ではこの「浅草寺鐘楼」の周辺は鐘の直ぐ近くまで民家、飲食店が並んでい
て、この古写真のような広々とした情景は見ることができない。
だからこの古写真が撮影された明治期の様子は江戸時代からの様子を見れる貴重な資料ともいえる。
左手奥に見えるのは浅草寺の五重塔だが、それよりも明治期の子供たちが佇んでいる
姿が微笑ましい。
もっとも当時の子供たちは親の仕事の手伝いやら子守りやらで、たいへんな苦労をし
ていたという。
明治維新で葵から菊のご紋に変わった世の中だけど、江戸の庶民は相変わらずの生活で、参勤交代の武士たちが急にいなくなったことと、幕府役人、御家人旗本がいなく
なってしまって、一時的に江戸の町の人口が減ってしまい、むしろ経済的には大打撃
だった。
しかし、その後も江戸は東京と名を変えて、日本の首都として平成の今日まで続いて
いる。
戦前の永井荷風じゃないけれど、僕も浅草を一人でよく徘徊していて、そのたびにい
ろんな発見もあり面白い。
まぁ、僕の場合、江戸切絵図と明治期の地図と今の地図が頭の中で混在しているせい
なのかもしれない。
最近は海野弘先生の『モダン都市東京』や『東京風景史の人々』などの本も好きなの
で、そのうち大正デモクラシーの時代や戦前戦後の東京の風景を想像するようになる
のかもしれない。
そんなことをしているうちに僕もすっかりジジイになって、お天気のいい日のボケ老
人の徘徊のように東京の町を歩いているような気もする。
やれやれ。