Archive for 2 月, 2008

松戸市戸定歴史館

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1867年パリ万博関係資料 昭武・慶喜撮影の写真を所蔵展示している松戸市戸定歴史館に久しぶりに行ってきた。
学芸員の斎藤洋一先生に久しぶりにお会いして、僕が今調べている幕末期の参考資料
や古写真についてのご意見を伺うためだ。
あいにくお天気は悪くなかったのだが、春の嵐の影響で風が強く、そのためJR常磐
線、京葉線などが止まってしまい、約束の時間に三十分以上遅れてしまった。
ちょうど「徳川慶喜家の人びと」という特別展示も行われていて、今回初公開となる
徳川慶喜と弟・昭武合作の書画軸や、彼らの父・徳川斉昭(水戸藩主)の書簡、慶喜
の孫である高松宮喜久子妃殿下の書など、徳川慶喜家の人びとの遺品を斎藤先生の解説で見せていただいた。
松戸市戸定歴史館は、JR松戸駅東口下車徒歩約10分の戸定(とじょう)の丘の上にあ
る。
戸定(とじょう)とは古く中世の城郭に起源を持つ地名だ。
この丘には明治十七年に水戸藩の最後の藩主であった徳川昭武(あきたけ)の別邸「戸
定邸」が営まれ、松戸徳川家の住まいとなっていた。
この「戸定邸」は日本に現存する大名屋敷形式の最後の建物だろう。
そのため、平成18年7月5日に「旧徳川家松戸戸定邸」として国の重要文化財(建
造物)に指定されている。
僕はもう何度もここには来ていて、知人、友人を案内したり、古写真の展示を見に来
たり、斎藤先生に会いに行ったりしている。
特に春、秋は「戸定邸」の庭園の木々も美しく、長い廊下で寛いで眺めるその風景
は、心が安らぐ。
エアコンが嫌いな僕は夏もここが好きで、日本の暑い夏に「戸定邸」のそよ風が気持
ちがいい。
この松戸市戸定歴史館には、状態の非常にいい古写真資料が多く保存管理されてい
て、定期的に展示されている。
また幕末期の参考書籍や各地の特別展の図録などもあって、僕にとっては非常に勉強
になる場所だ。
都内からは地下鉄、JRを利用して約一時間くらいの距離にあるので、機会があれば
行って見てください。

 
松戸市戸定歴史館については以下の松戸市のホームページなどで紹介されている。
「松戸市戸定歴史館」
〒271‐0092
千葉県松戸市松戸714-1
Tel 047-362-2050
http://www.city.matsudo.chiba.jp/cgi-bin/odb-get.exe?WIT_template=AC010000&W
IT_oid=icityv2::CommonGenre::1306&m=1&d=


大村右衛門3

今回は大村右衛門の古写真の続々報です。
大村史談会編「大村史話 下」(昭和四十九年)に掲載されている「大村右衛門の集合写
真」、大村藩の「稲田又左衛門」の古写真は、どこで撮影されたのか、誰が撮影したの
か、あるいは何という写真館なのか?
前回はそれらの答えがまだ見つからないまま、「図説 埼玉県の歴史」という本に「飯能
戦争に参加した大村藩士」という古写真と、埼玉の古写真コレクターの青木さん現所蔵
の古写真を、新たに見つけたという話しでした。
さて、ここからが今回のお話です。
僕の方は今年に入って港区港郷土資料館所蔵の「井関コレクション」という名刺判写真
の再検証、再鑑定作業を行っていた。
これは僕が協力している東京大学の倉持先生のチームが企画している「井関コレクショ
ン」のデジタルアーカイブ化の際に、最初の基本になるテキストデータになる。
この「井関コレクション」のデジタルアーカイブは、古写真研究者などの限られた人た
ちに限定で公開し、写真一枚一枚の内容について研究、精査してゆく運営方式となって
いる。
そのため、公開時に基本となる写真情報がそれぞれ必要になるわけだ。
そこで、港区港郷土資料館が「井関コレクション」の図録を作成した際の写真キャプシ
ョンを元に、その後に判明した内容を含めて、再検討してテキストデータを作成した。
テキストデータの作成締め切りは出来るだけ早くということで引き受けることにしたの
だが、元来怠け者の僕はなかなかヤル気が起きずにずるずると年が明けてしまい、今年になって大慌てで何とか作成して、東京大学の倉持先生にメールで送った。
もちろんその後もテキストの修正を、チョコチョコ追加修正している。
そういうこともあって、確認などのため自宅書庫の古写真関係の参考書籍を見直す作業は今も行っている。
また、この間にも新たに次の古写真テーマ(課題)について調べていた。
足の踏み場もない自宅書庫で、僕はいつも複数テーマの古写真について考えていて、
「あっ、これもついでに見てみよう」とあっちの古写真図録、こっちの古写真集と次々
にいろんな参考書籍を見てゆくこととなる。
すると不思議なもので、まるで僕を待ち構えていたように大村右衛門の古写真と同じ絨
毯柄の別の古写真を見つけたのである。
その写真は石黒敬七編『写された幕末1写真伝来史篇』(アソカ書房、昭和32年)p31
に掲載されていた。
そしてこの古写真の写真キャプションは「当時長崎在住の韓国人と真剣な表情で商談を
とり交わす長崎商人」と書かれていた。
もちろんこの写真は韓国人と商談をとり交わす様子を再現して撮影した写真だが、写真
キャプションに書かれていた「長崎」というのが手がかりになる。
前回までの僕は京都か東京の写真館で撮影された写真ではないかと考えていたのだが、これで長崎の上野彦馬の写真館で撮影されたという仮説が最有力となったわけだ。
今後の問題はこの敷物の柄が上野彦馬の写真館であることを、どう証明してゆくかにな
る。
まだまだそれを完全に証明はできないが、きっとこれは古写真研究の一つの新発見になるような気がする。
上野彦馬について研究している先生もいるので、もし証明できたらその先生の驚く顔が
目に浮かぶ。
と、ぬか喜びしていたら、先日、日本カメラ博物館で石黒敬章さんなどと話していて、
『写された幕末1写真伝来史篇』の写真キャプションはあてにならないといわれてしま
った。
つまり、単に韓国人が写っている写真だから長崎だろうということで、写真キャプショ
ンを「当時長崎在住の韓国人と真剣な表情で商談をとり交わす長崎商人」としただけな
のかもしれないのだった。
これでまたまた振り出しに戻ってしまったわけだが、この新しい写真に韓国人(あるい
は韓国人の服装をしている男)が写っていることは確かなので、僕は長崎で撮影された
ような気がする。
但し、上野彦馬の写真館ではないかもしれない。
長崎では明治初期に上野彦馬の弟子たちも営業写真館を次々に開業していたからであ
る。
上野彦馬の弟子たちは「竹下」とか「薛」とか「渡瀬」とかがそうだ。
これらの写真館で撮影された可能性についても今後、調べてみる必要がある。
そう考えると、何だか長ーい道を歩いているような気分になった。
やれやれ。


歴史読本

 

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僕は元々、本業でもキュレーター(curator)的なこと若い頃からずーとやっていて、昨年
は本業の方の仕事がなかなか決まらないので、古写真関係の事ばかりやっていた。
昨年から古写真関係の事で協力している東京大学大学院の倉持 基先生からメールで連絡があって、『歴史読本 2008年3月号』に掲載されている倉持先生の原稿を早速、読んだ。
まぁ、僕の以前書いた本の引用の件は前から伺っていたので、「ほぅ」という感じだっ
たが、それより驚いたのは同じ号に掲載されていた、横浜都市発展記念館・斎藤多喜夫先生や港区港郷土資料館・松本健先生の本文中にも僕の名前が出てきたことだ。
大変ありがたい事だったし、ちょっとこそばゆい気分にもなった。
近年、古写真関係の本も多く出版されるようになって、しかもその内容も非常にいいも
のとなっている。
今年も日本カメラ博物館では上野彦馬の古写真展示が2月からあるし、東京都写真美術館の古写真展示も計画されているようだ。
本当は地方にも巡回展示されるような古写真展があればいいのだろうが、展示事業予算でスポンサーが付かなければそれも難しいのだろう。
そういうこともあって東京大学の倉持先生のチームが計画しているデジタルアーカイブ
による古写真展示には期待している。
歴史的な古写真というものと、インターネットやメールという新しい伝達技術のコラボ
はすばらしい!と思う今日この頃だ。


歌舞伎座

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僕が本業で勤めている会社近くに歌舞伎座がある。
現在の建物は昭和20年(1945年)5月の大空襲により焼失した後、昭和26年(1951年)1月に復興された建物である。
今でもここは多くの歌舞伎ファンで賑っている場所だ。
外国人の観光客も多い。
楽屋口は建物正面を向いて左側の昭和通りの方にある。
歌舞伎座の裏には美味しいお好み焼き屋さんや和食屋、シチューの店などもある。
僕が時々行くのはシチューのお店「エルベ」(東京都中央区銀座4-11-8)だ。
ここのお勧めは「ミックスシチュー(ビーフ・タン入り)」というところだろうか。
他にも歌舞伎座のすぐ近くには「銀之塔」(東京都中央区銀座4-13-6)というシチ
ューの名店もある。
この「銀之塔」の祇園店(京都市東山区四条祇園町南側零八ビル2F)も南座のすぐ近
くで営業している。
どちらの店もじっくり煮込んだデミグラスソースの味が絶品だ。
さて、ご覧の古写真は明治44年(1911年)11月に純日本式の宮殿風に大改築された歌舞伎座の建物である。
歌舞伎座の歴史については下記の松竹さんのHPに書かれているので、そちらをご覧い
ただきたいが、
http://www.shochiku.co.jp/play/kabukiza/gekijyo/history.html
歌舞伎座の軌跡をもっと知りたいということならば、永山武臣監修・金森和子編集『歌
舞伎座百年史』(松竹株式会社、株式会社歌舞伎座発行)の3冊に集約されている。