永見徳太郎編『珍らしい写真』
永見徳太郎は南蛮文化の収集に貢献した人物だが、古写真の収集保存にも貢献している。
そして生前唯一編修した古写真集が『珍らしい写真』だ。
この古写真集にはご覧の近藤勇、土方歳三の肖像写真も掲載されている。
そしてこの近藤勇の写真は両腕を降ろしている姿の写真で、これと同じ写真は他には
福井の松平春嶽公の写真アルバムに掲載されている写真だけだ。
土方歳三の写真は足元まで写っている全身写真の他に、ご覧のような写真の二種類があるが、どちらも同じ洋装軍服姿の写真であることから、同じ日に何タイプか撮影さ
れたように思える。
詳細は菊地明著『土方歳三の「肖像写真」を解読する』(2008年歴史読本3月
号)をお読みいただきたい。
明治二年七月に新撰組隊士の市村鉄之助が、土方歳三の遺品と共に函館から持参して日野の佐藤彦五郎家に持ってきた写真も、ご覧の土方歳三の写真と同じタイプの写真だ。
僕の方は以前にもここで書いたが近藤勇の写真について研究しているので、永見徳太
郎編『珍らしい写真』という本の現物をどうしても入手したかったのだが、出版部数
の限定された古写真集のため、なかなか古書店でも見つからず入手できないでいた。
それが昨年、別の用事で訪ねた神保町の古書店の店主と話していて、僕が長年、永見
徳太郎編『珍らしい写真』を探していると言うと、ちょうど仕入れたばかりの永見徳
太郎編『珍らしい写真』があるというので、すぐに僕はその本を購入した。
古写真の研究をしているとこういうちょっと不思議なこともあるので面白い。



