東京のこと

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本業の仕事で知り合った作家の堺屋太一先生は、日本の歴史で一番面白い時代は、戦国、幕末明治初期、昭和だという。
同じく本業の仕事で知り合った漫画家の黒金ヒロシ先生は幕末だという。
(事実、黒金ヒロシ先生の近年の歴画は全て幕末をテーマにしている)
僕もこのお二人の先生方と同じ意見ではあるのだが、やはり現実の風景、人物が古写
真などで確認できる幕末、明治初期が、一番面白いと考えている。
だから古写真の研究が面白いということになるのだが、同じように写真資料、映像資
料が数多く残されている昭和も最近面白いと思うようになった。
まぁ、正確にいうと、広い意味で明治後半、大正、昭和前期が面白い。

東京という大都市が江戸の面影をどんどん無くして変わってゆき、関東大震災で一度
崩壊するものも逞しく再生してゆく。
もちろん、その後東京は先の大戦(第二次世界大戦)の東京大空襲で、一面焼け野原
となり滅んでしまうのだが、不死鳥のごとく再び再生してゆくのだ。
この間も写真資料、映像資料は数多く残されていて、見ていて面白い。
明治期の国内勧業博覧会の写真、大正デモクラシー時代の東京の写真、昭和初期の例えば22.6事件の写真、ニュース映画映像などなど、その時代その時代の歴史的な
風景は感慨無量なところがある。
昨今では映画「三丁目の夕陽 オールウェイズ」の影響もあって、昭和30年代の東
京の写真や映像なども大人気だ。

実は東京は三度、大きく変わっている。
それは東京オリンピックの開催を控えて、首都高速道路、新幹線などの社会資本が整
備されたせいなのだが、このときはそれまでの東京の上に重ねるようにして変わった
ため、明治維新、関東大震災、東京大空襲(第二次世界大戦)の時と比べれば、激的
な変化ではないだろう。
さて、ずいぶん長い前置きになってしまったが、こんな東京の姿を最初に写真撮影し
て残してくれた写真師がいる。
それが明治天皇と昭憲皇太后を初めて撮影した写真師・内田九一なのである。



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