芸者

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koturu

 

 

 

 

 

 

 

明治なるとよく売れた名刺判写真といえばご覧のような、新橋、柳橋、吉原といった
東京の遊興地の芸者の写真が多い。
今でいえばタレント、アイドルのブロマイド写真のような感じで、東京土産の一つと
して土産屋や写真館などで簡単に購入できたようだ。
東京に出てきて宮城などの名所旧跡を見て廻り、時間もお金もないので新橋や柳橋な
どの料亭で芸者を呼んで遊ぶことはできないけれど、せめてその気分だけでも国の土
産話にしたいということなんだろうと思う。
「俺は花の東京でこんな美人を呼んで遊んだんだだぜ」ということだ。
現在でいえば銀座、赤坂、六本木の高級クラブの美人の写真を土産にしたということ
だろうか。
平成の世になっても髪型、化粧、洋服とテレビ、雑誌を通じてタレント、モデルの様
子が、発信源となって地方の女の子たちに影響を与えている。
江戸、明治以降の東京中心の、中央集権的な芸術文化、学問教育、政治、経済、交
通、情報などの一極集中化は今でも続いているのだ。
おそらくそれは道州制が導入されても、今後も東京が首都であるかぎり続いてゆくと
僕は思う。
日本第二、第三の都市、大阪、名古屋でさえ、そこに住んでみるとよく判るが、東京
に比べたら単なる一地方都市に過ぎないのが現実だ。
最近、僕は古写真関係の参考資料から、明治、大正、昭和初期の東京の本を読んでい
るのだが、東京という都市は昭和三十年代は700万の人口から、1200万の人口
に増えても、その本質は江戸を基本にしていることがよくわかる。
つまり、1603年の徳川幕府創設以来、およそ400年間、日本の首都であるからなの
である。
このまま行くと京都が首都だった時間を超えてしまうような気がする。
また、神奈川、埼玉、千葉の首都圏で2500万から3000万という人口は、日本
の総人口の四人に一人が首都圏にいるということで、これでは地方がいくら頑張って
も無理である。
高速道路も地方空港、新幹線をいくら整備しても、人の流れは全て東京で地方はます
ます人口低下、疲弊してゆくばかりというような気がする。
では、地方はどうすればいいのか?
僕はこれからの地方は、定年後の晩年が過ごしやすい環境を作る地方が生き残れるよ
うな気がする。
家賃が安く、高年齢の養護医療体制、文化芸術・スポーツの受容体制が充実している
地方がいいのだと思う。
高速道路、新幹線を誘致しても、ただ人が通り過ぎるだけの惨めな状況だけだと思
う。
大切なのは人が死ぬまで、死ぬ時はその土地にいたいという、地方都市の魅力つくり
のような気がする。
そういう観点で苦しい地方財政の状況からでも、少しずつ昔の風情を復元している熊
本城や金沢など試みは評価したい。
これとは別に観光客目当てで、歴史的な根拠も無い復元天守など造るばかな地方もあ
るが、そういうことをやる首長は万死に値すると僕は思う。
だって、そんなところにわざわざ見に行きたいとも、住みたいとも思わないでしょ
う。

 



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